ノートパソコンの選び方

標準的なスペック

まずは、一般ユーザー向けのWindowsノートパソコンの標準的なスペックを紹介します。

主な用途としては、Webページ閲覧、動画鑑賞(YouTube、NetFlixなど)、Officeソフト(Word、Excel、PowerPointなど)の使用、年賀状作成、ブラウザゲームなどを想定しています。何を買えばいいのかさっぱり分からないという方は、以下の構成を参考にするといいでしょう。

なお、3Dゲームをしたり、動画編集をしたりする場合、おすすめのスペックは変わってきます。それらについては後述します。

PCの標準的なスペック

最新PCの標準的なスペック

CPU AMD Ryzen 5 / インテル Core i5
メモリ 16GB
ストレージ 512GB SSD
ディスプレイ 14~16型 FHD / FHD+
価格 8万円前後(税込)
※CPUの詳細は以下を参照

 

CPUの選び方

CPUの選び方

CPUをどれにすべきかが最も悩むポイントかと思いますが、一般家庭ユーザーにおすすめなのは、AMD Ryzen 5 7530Uです。価格は安いのに、一般的な用途であれば十分な性能を持ち、コストパフォーマンスが高いです。もちろん、予算をかけられるなら、上位のプロセッサーでも大丈夫です。

また、パフォーマンスの高いインテルプロセッサーのCore i5-1340PやCore i7-1360Pもいいと思います。

なお、「動画編集がしたい」、「ゲームがしたい」といったような場合、もっと性能の高いCPUがおすすめです。細かい選び方については、各カテゴリ毎に記載したので、そちらをご覧ください。

CINEBENCH R23 マルチコア
クリエイター/
ゲーマー向け
Core i7-12700H 16389
Ryzen 7 6800H 13999
Core i5-12500H 13213
Ryzen 7 5800H 12604
一般ユーザー
向け
Ryzen 7 6800U 10830 ★おすすめ
Ryzen 7 7735U 10122★おすすめ
Core i7-1360P 9720 ★おすすめ
Core i5-1340P 9688★おすすめ
Core i7-1260P 9032 ★おすすめ
Core i5-1240P 8409 ★おすすめ
Core i5-1335U 8404 ★おすすめ
Ryzen 5 7530U 8403 ★★★迷ったらコレ
Core i7-1255U 8300★おすすめ
Core i5-1235U 7589 ★おすすめ
Core i7-1250U 7435
Core i5-1230U 6273
Core i7-1165G7 4720
Core i5-1135G7 4424
Core i3-1115G4 3149

 

ディスプレイの選び方

ディスプレイの選び方

ノートパソコンを選ぶときはディスプレイ選びも重要です。

ポイント1:「視野角」が広いものを選ぼう

視野角とは、ディスプレイをどのくらい斜めから見ても色が変化しないかを示したもので、視野角の広いディスプレイは「IPS」や「広視野角」といった記載が仕様表にあります。

視野角の狭いディスプレイは、少し斜めから見ると色合いが変わってしまい見にくく感じます。正面から見ても画面の端の色が変わりやすいです。

一方、視野角が広ければ、そういったことがなく、眼も疲れにくくなるので、おすすめです。

ポイント2:さらに見やすさにこだわるなら広めの色域がGood

色域とは、ディスプレイに表示できる色の範囲で、色域が広ければ色を忠実に再現できるようになります。画像や映像を綺麗に表示したいなら、sRGBカバー率という数値が100%に近い下図の(3)のディスプレイがいいと思います。各機種のsRGBカバー率については、当サイトの各PCのレビュー記事をご覧ください。

ノートPCに搭載されるディスプレイは主に下表の4つです。

(1)の視野角と色域の両方が狭いディスプレイは見にくいのでおすすめしません。

(2)の視野角が広いディスプレイは、一般的なユーザーにちょうどいいでしょう。画面が見やすいです。ただ、色域が狭く本来の画像の色を再現できません。最新スマホよりも色の綺麗さが劣ります。

(3)のsRGBカバー率 約100%のディスプレイは、比較的正確な色が出るので、個人的にはおすすめです。画像の編集にも使えるでしょう。ただし、この液晶を搭載したPCはやや価格が高くなります。

(4)のようにAdobe RGBカバー率 約100%などと書かれた非常に広い色域のディスプレイは、DTPデザイナーなどクリエイター向けです。カラーマネージメントしないと色が鮮やかに見えすぎたりするので、一般ユーザーは(3)のディスプレイのほうが扱いやすいです。

視野角と色域による見やすさの違い
ディスプレイの選び方
※画面の写真はイメージです。ご覧になっているディスプレイによっては変化が分かりづらいこともあります

 

光沢がいいか、非光沢がいいかは、好みが分かれると思います。周囲の物が映り込みにくい非光沢のほうが人気が高いですが、ツヤ感のある光沢が好きな方もいます。また、機種は少ないですが、光沢と非光沢の中間の「低反射」や「アンチリフレクション」と書かれたものもあり、両者のいいとこどりをしていて、こちらもおすすめです。

非光沢・低反射・光沢の違い
非光沢・低反射・光沢の違い

 

メモリの選び方

メモリの選び方

最低でも8GBは欲しいところです。最近は、16GBメモリを選択する方が非常に多いです

用途別のおすすめメモリ
対象・用途
4GBメモリ 動画再生のみなど用途を限定している方
8GBメモリ 最低限欲しいメモリ容量
16GBメモリ 一般的なユーザー
ゲームをする方
32GBメモリ 複数のクリエイター向けソフトを起動する方
64GBメモリ プロクリエイター

 

なお、メモリはシングルチャネル(メモリを1枚のみ搭載)よりも、デュアルチャネル(2枚搭載)のほうが高速になります。メモリが遅いとグラフィック性能にも影響してくるため、動画編集、ゲームなどをしようと思っているなら、デュアルチャネルのメモリのほうがいいです。